平成2年度 宣言

リゾート開発の理想と現実

 総合保養地域整備法(通称リゾート法)が施行されて3年余,同法は,各種のリゾート開発を加速させる役割を果たしてきた。その開発は,ゴルフ場の乱開発をはじめとして貴重な自然環境を破壊し,同法のめざす地域振興にもほとんど役立たないばかりか,むしろ地域社会を荒廃させる結果を招いている。
 それはリゾート法が不備であることにあわせ,リゾート開発者のための法律として機能しているからである。
 近時,各種の開発規制が緩和され,一層開発が促進されたこともリゾート法に起因している。
 加えて,リゾート利用者である国民にとって,余暇充実のための条件整備が進められていないため,リゾートは国民のものとなっていない。
 これらを見るとき,現状のリゾート開発は,国民多数の利益に反する結果となっていると言わねばならない。
 われわれは,真に国民のためのリゾートの実現のために,余暇充実を求める国民の欲求が基本的人権としての権利であることを確認し,その具体化のために,諸法の整備がなされることを求める。
 そして右の関係諸法が整備されるまで現行の無秩序なリゾート開発の凍結をなし,直ちにリゾート法の全面的な見直しに着手することを求めるものである。
 右宣言する。
平成2年10月6日
関東弁護士会連合会