従前「わたしと司法」と題しインタビュー記事を掲載しておりましたが、このたび司法の枠にとらわれず、様々な分野で活躍される方の人となり、お考え等を伺うために、会報広報委員会が色々な場所へ出向くという新企画「関弁連がゆく」を始めることとなりました。
タレント
鈴木福さん
今回の「わたし」は,タレントの鈴木福君です。
鈴木福君は,2004年6月17日生まれの9歳です。
小さいころから,数々のドラマ,映画,CMに引っ張りだこですので,そのお顔は会員の皆様にもお馴染みのことと思います。
本日は,法教育の広報も兼ねまして,福君に,お仕事を始めたきっかけから普段の生活等について色々なお話をうかがってまいりました。
―まず,福君がタレント活動をしようと思ったきっかけから教えて下さい。
福君 僕のお父さん,お母さんが,NHKの「いないいないばあっ!」という番組(*乳幼児向け番組)が好きで,それに出られたらいいねって話してたらしいんです。そしたら,たまたま雑誌に載っていたテアトルアカデミー(*現在,福君が所属するプロダクションです。)の広告を見て,まずはそこへ申し込んだと聞きました。
―プロダクションに入ることができて,その後,その番組に出るまでは大変でしたか。オーディションとか面接とか色々あったと思いますが。
福君 そのころ僕は1歳になる前で,まだ10ヶ月か11ヶ月くらいの赤ちゃんだったんです。
―では,あんまり覚えていないですね。
福君 何にも覚えてない(笑)。
―当時の番組を見たりすることはありますか。
福君 今は見ないけど,前に見た事はあります。
―映像で見返しても,全く覚えてなかったですか。
福君 覚えてない(笑)。
―さすがにそうですよね。では,そうやってNHKの番組に出て,その後もこういうお仕事をやろうと思ったのはどうしてですか。
福君 いろんなお仕事を楽しくやっていて,それで,テアトルアカデミーでは,赤ちゃんモデル部から幼児部に上がる時に進級テストがあるんですけど,そのときに,続けたいって言いました。
―その時のことは覚えているんですか。
福君 お母さんからお話しを聞いたり,お母さんの携帯に残っている動画を見たりしたので,なんとなくは。
―福君は色んなお仕事してますけど,仕事で一番楽しかった思い出は何ですか。
福君 だいたい全部楽しかったです。みんな仲良くやってて,ドラマの「妖怪人間ベム」や「夫のカノジョ」とかも楽しかった。
―セリフ覚えるのは大変じゃないですか。
福君 大変だけど,すごく楽しい!
―どうやって覚えるんですか。
福君 読んで声に出して覚えたり,お母さんと一緒に練習したり。
―台本って結構分量があって,読むだけでも大変ですよね。
福君 ドラマの「一休さん」のときは,監督が厳しかったから,1日1冊全部を3回読みなさいと言われました。それで,丸々全部,他の人のところも覚えました。
―それはすごい。逆にきつかったことはありますか。
福君 暑くて大変だったことはあります。映画の「妖怪人間ベム」のときは,撮影が夏なのに,もこもこの衣装でした。
―でも基本的に楽しいなら良いですね。将来もこのお仕事を続けていきますか。福君の将来の夢を教えてください。
福君 将来は,仮面ライダーになりたい。
―それは,仮面ライダーそのものになりたいという意味ですか。それとも,仮面ライダー役をやりたいという意味ですか。
福君 両方かな(笑)。
―なるほど(笑)。仮面ライダーに会ったことはありますか。
福君 変身する前なら会ったことある。「仮面ライダーオーズ」にはちょっとだけ出させてもらったので,その時に。
―仮面ライダーは僕が子どものころからやってましたから,息が長いですね。普段のお仕事の話しに戻りますが,いつも撮影は何時ころにやるんですか。
福君 学校が終わって,だいたい夕方から夜の決まった時間までの間です。
―法律の決まりがありますもんね。一緒に仕事をするみんなと遊んだりすることもありますか。
福君 撮影やイベントが終わった後に,ご飯に行ったりはします。あと,LINEのやりとりはしています。
―LINEですか,それは今風ですね。携帯電話を持っているんですか。
福君 スマートフォンを持っていて,ドラマの「一休さん」や「コドモ警察」で一緒に出演したみんなとそれぞれグループを組んだり。
―そこで何を話しているんですか。
福君 今日誰に会ったよとか,今度誰に会うよとか,どこに行きました,とか。
―僕も「コドモ警察」のLINEのグループに入れてもらっていいですか。弁護士は,警察とも色々お仕事するので,警察の情報を送れますよ(笑)。最近,同じ子役タレントの谷花音ちゃんとご一緒されているのをよく見ますが,花音ちゃんとはLINEはやっていますか。
福君 花音ちゃんのママとはやっています。
―ママとやっている(笑)? ママとLINEで何をやりとりしているんですか。
福君 明日よろしく,とか。ママの携帯電話で,花音ちゃんから来ることもある。あとは,小林星蘭ちゃんとも。サンタさんにスマートフォンを貰ったみたいで,今度LINE交換しようって言ってます。
―では,後で,「今日,弁護士に会いました」ってLINEしておいて下さい。みんなもスマートフォンを持っているんですね。
福君 分からない言葉とかも自分でスマートフォンで調べなさいって言われて,グーグルで調べます。
―すごい。昔は辞書で調べなさいとよく言われましたけど,今はグーグルなんですね。
福君 でもちゃんとお母さんがチェックできるようになっています。課金とかしたら良くないから。
―課金なんて言葉知っているんですね!でも,お仕事しながら学校に通うのは大変ですよね。学校とお仕事はどちらが好きですか。
福君 どっちも好き。お仕事も学校も楽しい。学校の宿題は大変だけど。
―学校は,何の時間が一番楽しいですか。
福君 図工と体育。あと,最近は理科の実験も楽しいです。風とゴムの働きの実験や,電池を使って電球を光らせる実験なんかをしています。
―勉強は好きですか。
福君 うーん・・・(笑)。
―学校のクラスメイトは,何人いるんですか。
福君 29人です。
―そのうち男の子はどれくらいですか。
福君 どれくらいだろう?
―半分くらいですか。
福君 全部で29人だから,半分じゃないです。男女のどっちかが多いです。
―なるほど確かに。同じ数はあり得ないですね。みんなの前で聞かれても答えにくいかもしれないですけど,好きな女の子とかいるんですか。
福君 内緒(笑)!
―それはいるってことですかね。「マル・マル・モリ・モリ!」の芦田愛菜ちゃんとか。
福君 だから内緒(笑)。
―分かりました(笑)。学校の友だちと遊ぶ時間はありますか。
福君 お仕事がない日は普通に遊んでいます。テレビゲームとか,3DSのポケモンとか,バドミントンとか。他には,家の中でおうちごっこしたり。
―おうちごっこって何ですか。
福君 お父さん役とか,お母さん役とか,お姉ちゃん役とかに分かれて,「ちょっと学校行って来るね~」とか「習い事行ってくるから,何時にお迎えね」とか。
―それは,僕らも昔やってましたよ。おままごとのことですね。
福君 あとは,最近,妹の友だちとも遊んだりします。一緒にバドミントンしたり,妹が一輪車で僕がブレードボードをしたり。
―妹さんとよく遊ぶんですね。妹さんとけんかはしないですか。
福君 します。戦いごっことかやっていて,妹がガーンて倒れて,「痛い~」って。
―それは事件だ(笑)。もし今度けんかしたときは,電話してくれれば弁護士が代わりにやりますよ。福君と妹さんにそれぞれ弁護士つけて,全て文章でやり取りして。「さっき転んだことについては,到底許せません。」って書いて,印鑑を押して出すんです。弁護士は,大人がけんかをした時に,本人の代わりにけんかを解決するお仕事なんです。
福君 間に入ってやるって,お父さんから聞きました。だから,暴力振るわれたりもしそう。
―時々弁護士が,被害に遭ったりすることもあるんですよ。
福君 え!どうして?
―不満をもった人が,弁護士に怒って。
福君 弁護士になるの怖い!だけど,弁護士役だったらやってみたいです。
―今度,「コドモ警察」ではなくて,「コドモ弁護士」というのをやったらどうですか。子ども同士のけんかを解決するっていう。
福君 面白そう。「コドモ警察」の福田監督に後でLINEしておきます。
―今日のインタビューがきっかけになったら,映画の最後のスペシャルサンクスに僕の名前を出してください(笑)。
福君 それも福田監督に言っておきます。
―福君はこれまで弁護士に会ったことはありましたか。
福君 いいえ,今日が初めてです。
―弁護士に会ってみて,印象はどうですか。
福君 会ってみて,すごくかっこいい!
―ありがとうございます(笑)。弁護士はお仕事として裁判をやることも多いんですけど,福君は裁判官って分かりますか。
福君 うん。裁判官って,カンカンって叩きますよね。イトーヨーカ堂のCMで裁判官役をやったときにやりました。
―あの木槌は日本には無いんですよ。
福君 えっ,日本にはないの?初めて知りました。
―是非今度,本物の裁判官も見に来てください。裁判所へ傍聴しに。
福君 傍聴って何ですか。
―裁判を見ることを傍聴って言うんですよ。裁判は誰でも見られます。今,小学生でも夏休みとかにみんなで見に来たりとかありますよ。
福君 学校のみんなで行きたい。ちょっと学校の担任の先生に言ってみます。
―今,弁護士会では,学校に出かけて色々と法律のお話しをすることもやっています。法教育と言いますけど。弁護士と生徒のみなさんが弁護士役とか裁判官役に分かれて。
福君 えっ?役?
―模擬裁判と言って,実際に裁判をやったりするんですよ。
福君 へー!面白そう!
―さっき,福君は将来の夢は仮面ライダーって言ってましたが,これからは仮面ライダーか弁護士って言うのはどうですか。どっちともトラブルを解決するお仕事ですので。
福君 はい(笑)。だけど,お父さんに弁護士のこと聞いたら,試験がすごい難しそうだった。
―分厚い台本を覚えられる福君なら司法試験も大丈夫だと思います。是非,法曹界にいらしてください。今日は,ありがとうございました。