HN:納豆屋(茨城県弁護士会)
皆さんが茨城県と聞いて,まず真っ先に頭に思い浮かべるものはなんでしょうか。納豆でしょうか,水戸黄門でしょうか,偕楽園でしょうか。
平成26年3月22日に,記念すべき「第13回水戸納豆早食い世界大会」が水戸市内で開催され,女性部門において210グラムの水戸納豆を32秒14(世界新記録!)で完食した優勝者が,「納豆は飲み物です。」とコメントしたことについては,皆さんの記憶にも新しいことかと思われます。
もっとも,その優勝者が東京都杉並区在住の方であったことについては,茨城県民としては複雑な気持ちですが,もしかしたらその方の前住所や本籍地は茨城県かもしれませんし,そうでなくとも,その方のご両親や親戚を何代か遡れば必ずや茨城県に所縁のある方がいるに違いありません。
いやいや,納豆を愛する気持ちに国境も県境もないだろうというご反論も聞こえてきそうですが,何を隠そう私自身は茨城出身であるものの,1人暮らしをするまで納豆を愛せずにいたのでした。
私は,全員納豆好きの家庭で生まれ育ちましたが,当時は,あの独特の臭いとネバネバ,ベタベタ感がどうしても好きになれず,食卓に納豆が並ぶことがあったとしても,私だけは食べませんでした。今思えば,幼少期からちゃんと納豆を食べて育っていれば,もっと粘り強い交渉力を身に付けることができていたのではないかと思うと悔やんでも悔やみきれません(逆説的に納豆を毎日食べると粘り強い交渉力が得られることを保証するものではありません。あくまで個人の感想で,効果には個人差があります)。
そんな私も,1人暮らしをし始めたところ,やはり,いかに日々の食事において充分な栄養素を摂取するかという課題に直面したときに,ふとスーパーで目に入ったのです,納豆が。
彼(もしくは彼女)は,直近の情報番組で,納豆に含まれる豊富な栄養素について紹介されたことがきっかけなのか,「⚪︎月⚪︎日放送の⚪︎⚪︎で紹介されました!」「上質なタンパク質源!」「納豆菌は腸内環境を整えます!」などのセンセーショナルなキャッチコピーとともに華々しく舞台に並んでいたのでした。
そして,多くの消費者がそうするように,私も気がつくと綺麗に陳列された納豆のうちの1つ(正確には3個パックなので3個ですが)を手にとってカゴの中に入れていました。
その日の夜,幼少時以来に納豆を食べたのですが,思いのほか抵抗なく食べることができ,それどころか「あれ,意外と美味しいかも...」というのが正直な感想でした。
しかし,人の味覚というのはこうも変わるものなのですね。後日,母親に最近納豆を食べてることを話すと,「あなたが!?」とても驚かれたのをよく覚えています。
そして,また,多くの納豆愛好者がそうするように,今度は納豆へのトッピングの追求が始まるのです。
個人的には,シラス納豆が初期のヒット作でした。その後マグロ納豆やキムチ納豆,塩辛納豆などの大型新人も次々と現れましたが,もうしばらく長い間,不動の1位は明太高菜納豆です。もはや,私の中での定番と化しているので,このままだと今後300年は続いて行きそうな明太・高菜時代を終わらせることのできる逸材の登場に期待を寄せています。
おっと,本来であれば,梅の季節の偕楽園の素晴らしさについてご紹介をさせていただこうと思っていたのですが,思いの外,納豆に紙面を食われてしまいました。
というわけで,納豆の話だけで終わってしまって,勘弁れん!!
※写真は,毎年2月中旬から3月末までの「水戸の梅まつり」期間中の1日だけ(今年は3月15日でした),偕楽園において行われるライトアップイベント「夜梅祭」で撮影したものです。
(2014年04月14日)