高倉光俊(埼玉弁護士会)
今年の正月に,妻とイタリア旅行に行って参りました。イタリアでの全日程を終え,ローマの空港からトルコのイスタンブール空港に飛び,そこから飛行機を乗り継いで成田に行く予定でした。
ローマからのフライトは順調でしたが,アクシデントがイスタンブール空港で発生。乗り継ぎのために出発時間の10分ほど前には出発ゲートに行ったのですが,既に無人でゲートは閉鎖・・・。インフォメーション・センターでは同じような境遇の旅行者が大勢いて,とても取り合ってもらえる状況ではありませんでした(いろいろな言語の罵声が響いていた)。航空会社に問い合わせても要領を得ないので,やむを得ず最も早く日本に到着する航空券を自費で購入することにしましたが,その出発も24時間後とのこと。すでに時間は現地時間で午前2時を回っていたので,空港でホテルを手配してもらいました。ホテルまでの車中には,何故か警官まで同乗しており,何が起こるのか不安でしたが,無事街中のビジネスホテルに着くことができました。
翌日,なかなか繋がらないホテルのWi-Fiを使って事務所に連絡し,帰国が1日遅れる旨を伝え,たくさんヨーグルトがある朝食を食べた後,出発までどうしようかと話し合ったところ,近くの観光地に行ってみようということに。妻は独身時代にトルコを一人旅したことがあるらしく,彼女の案内でトラムや地下鉄を駆使し,アヤソフィアとスルタンアフメットモスク(通称ブルーモスク)という観光地を訪れました。いずれも荘厳なモスクで,イスラム教に縁がない我々でも,そのオーラに感動してしまいました。
観光は早々に切り上げ,今度は入念に出発3時間前に空港に到着。さまざまな人種が行き交うイスタンブール空港内の免税店を物色した後,トルコ空港のラウンジへ。このラウンジ,2フロアの凄まじい豪華さで,食事・アルコールがフリーの他,シャワーやマッサージが利用できるほか,ゴルフ練習スペースまである勢いです。
出発ゲートには出発時間の1時間前に付き,ベンチで待っていましたが,こういう時に限って飛行機が遅れ,結局出発時間を過ぎてから飛行機に乗り込むことになりました。昨日遅れていれば無事乗れたのに,と苦笑しながらも,無事帰国の途に着くことができました。
翌日事務所に出勤したところ,IS(イスラム国)のテロで遅れたという話になっていました。しかし,実際に帰国から約1週間後,私達が行ったブルーモスクでISによる自爆テロがあり,10名以上の方が亡くなられたとのことです。ローマでも各地に自動小銃を構えた兵士が警備しており,欧州の緊迫状態を感じる旅にもなりました。世界に平和が戻る日が,1日でも早く来るよう祈る次第です。
オチがない話になってしまいましたが・・ここらで勘弁れん!
(2016年04月27日)