関東弁護士会連合会は、関東甲信越の各県と静岡県にある13の弁護士会によって構成されている連合体です。

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りじちょーの勘弁してね日記(その2)

理事長 若林 茂雄(第一東京弁護士会)

 

6月7日、会務に関する懇談のために、栃木県弁護士会を訪問した。

JR宇都宮駅からタクシーに乗り約10分弱で弁護士会館に到着。

弁護士会館とはとても思えない重厚感溢れる4階建てのすごいビル。建築費ものすごく高そう!

聞けば、建設会社の本社社屋を購入して2014年12月に宇都宮地・家・簡裁庁舎に近い旧会館から現会館に移転したそう。

最上階の広くゆったりとした会議室で地域司法などに関して充実した懇談と意見交換をすることができました。

 

ここからがこの日記の主題。

懇談会終了後、栃木県弁護士会安田会長自ら運転する車でJR宇都宮駅まで送ってもらい、駅ビルの大きな食料品店で晩酌のお酒と夕食を十分に調達。

地域司法充実推進委員会大谷豊委員長、副理事長との3人で一路那須塩原へ。

那須塩原駅から那須湯本温泉行き最終バスに乗り、いよいよ温泉へ向かいます。

途中の黒磯駅バス停などで乗客の乗り降りはあったものの、バスは那須湯本温泉郷への登り道路をほぼノンストップで快調に進み、那須塩原駅から約50分、終点一つ手前の湯本2丁目バス停で下車。

バス停周辺はだいぶ涼しく、温泉の硫黄臭が漂う闇の中。

いよいよ温泉!と高鳴る気持ちで宿泊予定の民宿「小林館」を目指してバス通り脇の路地を下る。途中で迎えにきた小林館の女将と会ってその案内で宿へ。

小林館の大将は、民宿をやる前、バブルの当時東京赤坂で板前をやっていたそうで、料理がおいしいと評判の民宿。

今回は到着が午後8時近くで夕食は食べられず(残念!)、一泊朝食付き1名5,800円で宿泊。

この辺りの民宿には内湯がなく共同浴場を利用することが多いそう(通い湯)。

さっそく部屋に荷物を置いて浴衣に着替え、部屋から屋根が見える徒歩3分の共同浴場「滝の湯」へ。

 

ここで、那須湯本温泉の共同浴場について一言。

那須湯本温泉には共同浴場が3つ。鹿の湯、滝の湯、河原の湯の3つです。

いずれも乳白色の白濁した強酸性の硫黄温泉ですが、それぞれ源泉が違い、肌への刺激感が微妙に違うようです。

有名な鹿の湯は入浴料金500円で誰でも入れる銭湯のような共同浴場、滝の湯と河原の湯は地元の居住者と民宿の宿泊客だけが入れる共同浴場(宿泊客は民宿で鍵を借りて無料で入場)。

 

滝の湯はログハウス風の趣ある建物、小林館で借りた入口鍵を使って館内へ。

①滝乃湯.JPGのサムネイル画像

先客はなく事実上我ら3人の貸切り状態。

風呂場は木床の洗い場、壁際のかけ湯口、そして2つの木の浴槽、ぬるめと熱め、が並んでいて、それぞれに硫黄臭の強い温泉がかけ流されている。

温泉の色はぬるめのほうが薄い感じ。

十分にかけ湯をしてから、ぬるめの湯へ。ぬるめというけど私的にはちょうどいい。

温泉の殺菌力が強いので石鹸やシャンプーは使用禁止。肌に少し刺激感があって目に入ったら痛そう。

体が温泉に慣れたところで、熱めの湯へ移動。むむむ。たしかに熱いけど暫くすれば大丈夫。

足湯でも長湯は湯あたり注意だそうで、夕飯と一杯が欲しいこともあってほどほどのところであがり、小林館へ。ポカポカしていい気持ち。

 

②若林理事長と大谷委員長(レイアウト調整).jpg

 

宇都宮でしこたま仕入れたお酒と食べ物、3人できちんと飲み、かつ食べながら談論風発、まるで学生時代の合宿。

那須の夜は更けてゆく。

  

  

   

翌日の8日朝、副理事長と一緒に、滝の湯で朝風呂。今朝も他の入浴客はなく貸切り。

小林館に戻り、品数のある手作り朝食を摂ってから、副理事長と二人今度は滝の湯前を通り過ぎて徒歩約5分の共同浴場「河原の湯」へ。

滝の湯より小さく普通の民家のようで、表示がなければ行き過ぎてしまいそう。

③河原の湯.JPG

ここも小林館で借りた入口鍵で入館。中には誰もおらず、ここでも貸切り状態。

ここも熱めとぬるめの浴槽2つが並んでいる、風呂場は滝の湯よりも小さい。

硫黄臭が強い酸性温泉は同じでも源泉が滝の湯とは別とのことで、肌への刺激は河原の湯のほうが強い印象。あまり長湯はせずに宿に戻る。

 

大谷委員長は、霞ヶ関で午後3時からの委員会に出席のため、那須湯本バスターミナル近くの足湯(この源泉が熱い。水でうめて漸く足を入れられる)を楽しんだだけで新宿行き高速バスに乗り帰京。

委員長を見送った副理事長と私は「九尾の狐」伝説で有名な殺生石へ。

この伝説は、那須町のHPなどによれば、平安の昔、帝の寵愛した「玉藻の前」が実は天竺(インド)、唐(中国)から飛来した悪事をなす妖怪の九尾の狐で、帝は日々衰弱するようになったが陰陽師阿倍泰成がその正体を見破り、狐は那須まで逃げたところで退治されて巨大な石に化身し、毒気を吐いて害をなすようになった。源翁和尚が一喝すると石は三つに割れて飛び去り、その残った一つが「殺生石」とのこと。

今年3月5日、この悪狐の化身した殺生石が割れているのが見つかり、話題になった。

昨年夏に見た際には注連縄が張られていた大きな石が本当に真っ二つに割れていてビックリ。こんなこともあるのですね。

④殺生石.JPG

 

くわばらくわばら、副理事長と二人、悪狐の邪気を清めに三つ目の共同浴場「鹿の湯」に向かう。

鹿の湯は、1,300年前に鹿に導かれて発見されたという日本最古の温泉の一つ。

滝の湯、河原の湯と同様に、乳白色に白濁した硫黄臭の強い強酸性温泉。

ここの特徴は、湯温別の浴槽が6つあること。41℃、42℃、43℃、44℃、46℃、48℃。係の人が定期的に巡回して浴槽ごとに湯温を確認して調整している。

平日の午前中というのに、駐車場は結構埋まっていて、脱衣場、浴室とも入浴客がけっこういた。

独特のかぶり湯(入浴用浴槽とは別のかぶり湯用湯船近くに跪いて頭を下げ、柄杓で温泉を汲んで後頭部から湯をかける。鹿の湯のHP参照)200回が効果的入浴法と記載されていたがそれはパス。

十分にかけ湯をしてまず41℃に入浴。滝の湯、河原の湯よりもマイルドな感じ。湯温はちょうどよい。

次に隣の42℃へ移動。少し熱めだけれど、大丈夫。

ところで、浴室入口から一番奥の46℃、48℃の高温浴槽は、湯温が高く入浴中にお湯が動くと我慢できないので浴槽の出入りの際には先客に声をかけましょうとの注意書きがあるほど。

浴槽辺りにご常連と思われる入浴客がかたまっていて近寄りにくいこともあって、初心者向け低温浴槽だけで早々に退散。

源泉の強い殺菌力で悪狐の邪気も落ちたと思います。

 

那須湯本温泉バスターミナルから路線バスで那須塩原駅へ。

副理事長と二人、駅前でお昼とビール。

温泉三昧の旅でした。今度は小林館の夕食を食べに行きたいなあ。

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