関東弁護士会連合会では,昨年9月18日の平成27年度定期弁護士大会において「武力ではなく対話による平和の実現を求め,集団的自衛権行使を容認する閣議決定,当該閣議決定に基づく日米防衛協力のための指針並びに平和安全法制整備法案及び国際平和支援法案の撤回,廃案を求める決議」を採択し,集団的自衛権の行使や海外での武力の行使を容認する同法案等の撤回,廃案を求めましたが,その翌日である9月19日未明に参議院本会議において,いわゆる安全保障関連法が可決されました。
安全保障関連法は,憲法第9条等の定める恒久平和主義の実質的内容を根本から改変してしまうものであり,近代憲法の基本理念である立憲主義に違反します。
日本国憲法では,憲法に反する法律は効力を有しないと定めていますが(第98条第1項),集団的自衛権の行使容認を定める安全保障関連法は,もっぱら対話(外交)による平和の実現という憲法の基本原理に違背し,憲法第9条などに違反するものであり無効です。
また,政府は憲法に反する安全保障関連法について,憲法改正手続を経ずに,法案を国会に提出し,さらには十分な審議をしないまま強行採決を行いました。このようなことは,日本が憲法を無視し,法の支配がなされていない国として,国際社会からの信用を著しく低下させるものであると考えます。
そこで,関東弁護士会連合会と管内の13の弁護士会の会長は,昨年夏に引き続き,本年1月25日から3月29日までの2か月間,安全保障関連法の廃止を求め,各地で一斉行動を実施しておりますが,引き続き安全保障関連法施行が予想される3月29日までの20日間,計13か所において全力を挙げて一斉行動に取り組んでまいる所存です。
なお,一斉行動の締めくくりとして,最終日3月29日(火)には,新潟県弁護士会の街頭宣伝行動の他,以下のとおり埼玉弁護士会の街頭宣伝行動と静岡県弁護士会のシンポジウムが行われることになりました。
日 程 | 時 間 | 開催会 | 行事の名称等 | 場 所 |
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3月29日 | 17:00~ | 埼玉県 | 街頭宣伝行動 | 熊谷駅前 |
18:30~ | 静岡県 | 憲法問題講演会 | 浜松市地域情報センター |
2016年(平成28年)3月9日
関東弁護士会連合会 | 理事長 | 藤田 | 善六 | ||||||
伊藤 茂昭 | 東京弁護士会会長 | 岡 正晶 | 第一東京弁護士会会長 | ||||||
三宅 弘 | 第二東京弁護士会会長 | 竹森 裕子 | 横浜弁護士会会長 | ||||||
石河 秀夫 | 埼玉弁護士会会長 | 山本 宏行 | 千葉県弁護士会会長 | ||||||
木島千華夫 | 茨城県弁護士会会長 | 若狭 昌稔 | 栃木県弁護士会会長 | ||||||
橋爪 健 | 群馬弁護士会会長 | 大石 康智 | 静岡県弁護士会会長 | ||||||
關本 喜文 | 山梨県弁護士会会長 | 髙橋 聖明 | 長野県弁護士会会長 | ||||||
平 哲也 | 新潟県弁護士会会長 | ||||||||
※関東弁護士会連合会は、東京高等裁判所管内にある13の弁護士会の連合組織です。