中華人民共和国政府に対し,新疆ウイグル自治区におけるウイグル人に対する中華人民共和国政府による人権侵害について,国連人権高等弁務官その他の国際機関による調査を受け入れ,人権侵害の事実が認められた場合には,その被害者に対し速やかに必要な救済措置をとることを求める。
2022年(令和4年)5月13日
関東弁護士会連合会
理事長 若 林 茂 雄
※1 国連人種差別撤廃委員会「中国政府の第 14 回乃至第 17 回定期報告に関する総括所見」(2018年8月30日)の40.(a)。なお,以下のURLは2023年8月25日時点で無効。
※2 当連合会の外国人の人権救済委員会は,2021年7月から12月にかけて委員会内学習会で日本に暮らすウイグル人の団体である日本ウイグル協会の話を聞いたり,在日ウイグル人に対する法律相談セミナーを実施したり,日本ウイグル協会と意見交換会を実施したりして,調査を重ねた。
※3 衆議院「新疆ウイグル等における深刻な人権状況に対する決議」(2022年2月23日)
※4 例えば,北九州市議会意見書
日本ウイグル協会によると,2021年3月から2022年4月までの間,全国31の都道府県にわたる96地方議会がウイグル問題で意見書を採択し国に対応を求めている。
※5 1993年の世界人権会議で採択されたウィーン宣言及び行動計画第4項第2文は「すべての人権の助長及び保護は国際社会の正当な関心事項である」としている。また,ロシア連邦によるウクライナ軍事侵攻に対しては,当連合会はもとより,日本弁護士連合会をはじめ多くの弁護士会がロシア軍の侵攻を非難し即時撤退等を求める会長声明・談話を発出している。