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法教育法教育

『法教育への招待 -法学から見た法教育』

『法教育への招待 -法学から見た法教育』
2015/8/15 大村敦志 著
発行:商事法務 A5判 296頁

【内容】
本書は,2013年度・2014年度に東京大学法科大学院において,著者が行った授業の記録である。法教育の研究と実践の双方について,法学者の視点から鋭い考察がなされている。したがって,主たる読者として想定されているのは,法律家,法律家を目指す学生である。
他方で,本書は,教育関係者に対して,法律家の視点を提供する。法律家の視点を知ることにより,教育関係者は,法教育の実践において,法律家と協力関係を築くことが容易になる。良好な協力関係のもとでの法教育の実践は,実り多い授業となることであろう。したがって,法教育の実践に参加したことのある教育関係者,これから参加しようと思っている教育関係者にとっても,本書は非常に有益である。
なお,本書は,我が国における法教育の歴史的歩みについても詳細かつ丁寧に記述しており,現在の法教育を確認し未来の法教育を考えるうえで示唆に富む点においても,優れた書籍である。


【主要目次】
第1部 研究編
はじめに-ロースクールでの「法教育」教育
 序 章 法教育とは何か-「はじめての法教育」を素材に
 第1章 現状
  第1節 ロースクールと法教育
  第2節 様々な試み
   第1 社会科教育の展開
   第2 弁護士会の活動
   第3 政府の立場
   第4 教育現場の状況
  第3節 法学と法学教育は?

 第2章 比較
  第1節 諸外国の法教育
   第1 韓国の場合
   第2 アメリカの場合
   第3 フランスの場合
   第4 フィンランドの場合
  第2節 様々な法教育

 間 章 再び、法教育とは何か
 第3章 歴史
  第1節 戦前
   第1 教育勅語から臨時教育会議へ
   第2 戦前日本の公民教育
  第2節 戦後
   第1 戦後日本の民主教育
   第2 新教育基本法をめぐる議論

 第4章 理論
  第1節 法教育の位置づけ
   第1 道徳教育と法教育
   第2 市民教育・政治教育と法教育
   第3 幼児教育と法教育
   第4 (総合)社会科学教育と法教育
  第2節 法学教育と法教育・再論

  結 章 法と教育の関係
   第1 法・教育・社会-ハビトゥスとしての法
   第2 法教育の理念と体系

第2部 実践編
 実践編1 ロースクール生によるサマースクール
  民法の授業を創る-2013年度準備編
  民法の授業を創る-2013年度実施編
  民法の授業を創る-2014年度準備編
  民法の授業を創る-2014年度実施編
 実践編2 法学教授によるオータム・セミナー
  2013年度・不法行為法から未来の法を考えるPart1
  2014年度・不法行為法から未来の法を考えるPart2

付録
 付録1 「法と教育」実践の担い手について
 付録2 東京大学法科大学院「出張教室」の試み

参考文献について
あとがき (民)法学から見た法教育

以 上

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