【内容】
本書は、日本弁護士連合会の市民のための法教育委員会に所属する弁護士が作成した小学生向けの教材集『小学校のための法教育12教材~一人ひとりを大切にする子どもを育む~』の姉妹版として、中学生向けに作られた教材集である。
法教育の先進国であるアメリカでは、子供たちが身につけるべきとされているテーマを、小学校では小学生向けの授業で学び、中学校では中学生向けの授業で学び…と繰り返し学ぶことで、子供たちが各テーマを習得できるようになっている。
それに倣い、本書も、小学生向けの教材集で扱ったテーマを、中学生向けの教材としたものである。
指導案とワークシートが用意されていること、社会、国語、道徳など、どの科目で扱いやすいテーマなのかも記載してあることなどは、小学生向けの教材集と同様で、初めて法教育の授業を実践する教員でも、取り組みやすい教材集になっている。
【主要目次】
刊行にあたって
中学校における法教育の意義と進め方
この教材集の構成について
中学校のための法教育教材
[契約と交渉]
1 契約をする・契約を守る~契約のしくみと重要性を具体例から学ぶ~
[正しくない契約]
2 契約は、いつでも守らなければならないの?~契約の拘束力とその例外~
[他者への責任]
3 私が加害者!?~他人の権利・利益を害してしまったら~
[模擬調停]
4 ボールの奪い合いが始まった!?~もめごとを解決するために第三者を交えて話し合いをする(民事調停)~
[リーダーの民主的統制]
5 ソレイユ国物語~権力の正当性とそのコントロール~
[ルールの形成]
6 本町夏祭り 出店のルールを考えよう!~ルールを作り、評価する~
[多数決の意義と限界]
7 みんなのことの決め方は?~みんなで決めるべきこと、決めてはならないこと(民主主義と立憲主義)~
[公平な配分]
8 どうすれば公平に分けられる?~利益や負担の公平な分け方(配分的正義)~
[過ちの正し方]
9 盗み食いしたら罰金10万円! これって正しいの?~不正や損害に対して公正な対応をする(匡正的正義)~
[ものごとの決定手続]
10 オリンピック代表選手は誰だ?~公正な手続によってものごとを決める(手続的正義)~
[模擬裁判]
11 裁判を経験してみよう!~刑事裁判手続を通して、論理的思考、問題解決能力を学ぶ~
以 上