【内容】
関東弁護士会連合会では、法教育の普及・発展のための活動を続けるなかで、『これからの法教育-さらなる普及に向けて』(現代人文社、2011.10)を出版し、法教育のエッセンスを明らかにするものとして「法教育指導要綱(案)」を発表した。
その後、「法教育指導要綱(案)」のうち、子どもたちに知っておいてもらいたい知識について、よりわかりやすく開設する試みを行い、その成果を『わたしたちの社会と法』(商事法務、2016.6)として出版した。
このような流れを受け、法教育を通じて、子どもたちに身に付けてもらいたい技能について解説するとともに、これらの技能を身に付けてもらうために教育現場で利用可能な教材の作成に努めてきた。
本書は、これらの技能の解説と作成された教材の成果を示すものである。
1コマの授業で終えることのできる12の教材を取り揃えているほか、充実した議論を行うための解説も記載されており、是非手にとっていただきたい1冊に仕上がっている。
【主要目次】
はじめに
第1章 教材のねらいと構成
第1 弁護士の観点
第2 教育者の観点
第3 本書の構成
第2章 教材
第1 個人の尊厳
第2 平等
第3 損害の公平な分担
第4 ルール評価
第5 情報の話の信用性を考える
第6 事実認定と証拠
第7 多数決と民主主義
第8 代表者を選ぶときに考えること
第9 基本的人権の尊重と公共の福祉
第10 基本的人権と調整原理
第11 新しい人権
第12 交渉と紛争解決の方法
第3章 充実した議論を行うために-法教育の技能とは
第1 法教育で求められる技能
第2 思考方法
第3 根拠の準備
第4 「理由付け」の探索
第5 議論の方法
第6 主張と反論の方法
第7 まとめ
あとがき
以 上