【内容】
本書は、権力をライオン、憲法を檻にたとえて、「憲法はなぜあるのか?」という根本のところを一般の人々に分かりやすく伝えようとする、今話題の憲法入門書である。
絵が豊富に使われていて、各テーマが1頁または2頁にまとめられており、非常に手に取りやすく工夫されている。各テーマのポイントは、ライオンと檻を中心とする絵に集約されており、一見して明快である。そこでいざ読み進めてみると、憲法全体をひととおり解説していながら、ニュースで話題の憲法問題まで触れており、とても手ごたえのある内容となっている。そんな本書は、まさに子どもから大人まで、広く国民が憲法を理解することを目指した意欲作である。
現実には多くの人々が、憲法を意識することなく平穏な生活を送っている。本書を読むと、そのような平穏な生活が守られているのは、実は憲法のおかげであることを深く理解できる。
【主要目次】
第1章 ライオンを檻にいれよう
1 みんな人間らしく生きたいね
2 1人ひとり違ってもいい
3 政治って大切
4 ライオンに政治を任せよう
5 ライオンを信用しても大丈夫?
6 ライオンに約束を守ってもらおう
7 ライオンは檻の中へ
8 檻を作るのは私たち
9 法律を守らないといけないのはなぜ?
10 檻の改修も私たちで
11 ライオンを選ぶのも私たち
12 私たちの意見を檻の中へ
13 ルールを作っていいのは、私たちが選んだ人だけ
14 私たちが選んだ議員も、檻で縛る
第2章 檻でなにを守る?
15 ライオンが戦争をはじめないように
16 ライオンは軍隊を持てない
17 ライオンに襲われないように
18 自分の幸せは、自分で決める
19 えこひいきは許さない
20 言いたいことを自由に言えるって大事!
21 表現の自由は、権力に傷つけられやすい
22 情報を知るって大切
23 ライオンは情報を隠してはダメ
24 心の中は自由
25 どんな宗教を信じても自由
26 ライオンは宗教の好き嫌いを言ってはダメ
27 どんな学問をしても自由
28 どこに住んでもどんな仕事をしても自由
29 財産を取り上げられない
30 だれと結婚しても自由
31 身体の自由を奪われない
32 弁護士はなぜ、「悪い人」を守るの?
33 ライオンに助けてもらおう
34 どんなことを助けてもらう?
35 ライオンの不手際は、お金で償ってもらえる
第3章 檻を壊さないために
36 檻にライオンを3頭入れる
37 ライオンは檻を大切にしないとダメ
38 檻から出たライオンの言うことは聞かなくてよい
39 檻は硬く作っておこう
40 檻から出たライオンは取り押さえよう
41 檻から出たライオンを、すぐ取り押さえられる?
42 本当にライオンを取り押さえてもらえる?
43 法案を事前にチェック
44 ライオンと檻に関心を持とう
45 私たちがライオンを見張ろう
46 檻からでたライオンは打ち倒す
以 上