令和4年4月から、高校の公民科の必修科目として、これまでの「現代社会」に代わり、新科目「公共」が導入された。
これを踏まえて、中学校及び高等学校の社会科の教員を交え、中学校の「公民」と高校の「公共」との関係、「公共」という科目に関する教員の認識や「公共」を教える上で注意している点などについて意見交換をした。
まず、「公民」と「公共」との関係については、中学校の「公民」で得た知識を前提に、「公共」では、具体的な問題について多角的に検討することが求められているという説明があった。
また、「公共」に関する認識については、大学受験との関係で、学力の高い生徒にとっては有利な科目であるという意見が出た一方、実際の授業の場面では「色々な意見が出て良かった。」という終わり方になりがちで、生徒の「評価」が難しいという意見もあった。
その上で、弁護士との関わり方という点では、社会科の教員には法学部出身ではない者も多くおり、法概念や法制度の仕組みを正しく理解することが難しい場合もあるため、教員が授業案を作成する際、弁護士に対して質問することができるような関係が築けると良いという意見が出た。