関東弁護士会連合会は、関東甲信越の各県と静岡県にある13の弁護士会によって構成されている連合体です。

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入試と男女差別

 近年、複数の医学部入試において、女性の受験生や浪人回数の多い男性の受験生に対して不利な得点調整を行っていた事実が判明し、大きな問題となった。
 また、令和6年からは、都立高校の全ての全日制普通科の入試において、男女別定員制が廃止されることとなった。
 このような社会的背景に加え、高校入試・大学入試は、中・高校生にとって最も身近な問題の一つでもある。
 そのため、今回の勉強会では、男女という性別や年齢に基づく得点調整の可否や男女別定員制の合理性等を検討することとした。
 弁護士からは、この問題を検討する際には、その学校が国公立であるのか、私立であるのか、得点調整の有無・内容や定員の割振りが事前に公表されているのか、非公表なのかといった観点から場合分けをすることが重要であるとの指摘があった。
 また、研究者・教員からは、入試(特に医学部)における男女差別の原因の一端が卒業後の働き方にあるとすれば、「公正な入試制度の在り方」といった観点だけでなく、将来の働き方という「キャリア教育」の観点から検討することも可能ではないかといった意見があった。
 これに関連して、実際の授業案としては、ディベート方式で議論をさせる方法や「もし自分が学長だったら、どのような試験制度にするか」といった視点で意見を述べさせるといった方法が考えられるという意見が出た。

以上

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