関東弁護士会連合会は、関東甲信越の各県と静岡県にある13の弁護士会によって構成されている連合体です。

法教育法教育

情報を他覚的に見ることの必要性を伝えるための授業案について

 社会的風潮の一つとして,少年法の司法的機能が強調されるとともに,なにかと厳罰化が叫ばれることがある。一方,少年法は,更生に向けた教育的機能もあり,未成年者の教育を担う教師が本来身近に感じてもよいはずの法律である。しかしながら,多くの教師にとって,少年法は未知の法律のようである。
 本勉強会では,まず,刑法犯の認知件数等の推移を統計データから確認し,特に少年非行の現状を統計データから客観的に把握した。そのうえで,少年事件における手続全体を概観し,各手続において司法的機能と教育的機能の調和がどのようにして図られているのか検討した。最後に,少年事件についての経験談を交えながら,限られた社会資源の中で少年を取り巻く環境調整を図ることの難しさと,様々な制度・取組みがあることを紹介した。
 少年非行の防止には,未成年者の一番近くにいる教師の存在が大きい。教師が少年法についての理解を深め,その理解が普段の教育活動に活かされるならば,少年非行がより一層減少することになると期待したい。

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